フジシールインターナショナル 2022年3月期第三四半期決算

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https://ssl4.eir-parts.net/doc/7864/tdnet/2080515/00.pdf
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7864/ir_material_for_fiscal_ym3/112535/00.pdf
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7864/tdnet/2080506/00.pdf

この会社は?

ペットボトルとか調味料のラベルをつけるシェアトップの企業で機械の販売や提供のほか研究開発や特許などが主な収益になっています。全世界的に見ても独自技術のある会社ですが環境懸念でラベルレスペットボトルなどが出て市場は縮小傾向です。

今回の決算内容

通期で見ると増収減益で厳しいものでした。特にQ3だけ比較すると利益が激減しています。決算と同時に予想の下方修正が出ました。その内容も売上と利益を20%下げる酷いものでした。利益は外部要因として石油価格の高騰によって生産/輸送コスト増は理解できます。売上に関しては発注元の景気減速と環境配慮が主な要因と予想しました。これは短期的に解決できる問題じゃないので今後も厳しい状況が続くと読み取りました。

事業と今後について

モノの広告価値としてラベルは大きな役割があると思いますが近年では広告価値よりも環境配慮の方が関心が高まってきていると思います。そうなった場合ラベルなしの容器やボトルの割合は今後間違いなく増えていくでしょう。縮小していく市場にたいして何らかの対策を見つけて欲しいです。

システムや設備投資を進めていて採用でも挑戦する心意気を高く評価する方針を出すなど会社からは現状の事業に対する自信と危機感を持っていることが見て取れます。長年の企業活動において根付いた事業や文化は簡単に変わらないと思いますがラベル事業でもさらに事業が拡大するような変化が起きてほしいと期待しています。

環境配慮素材やリサイクルに注力するのは大変素晴らしいことだと思いますが、これらが不要になるラベルを付けないことが業界の主流とならないことを願います。

今後の見通し

通期の下方修正が出ているので通期の決算までは推移を観察していきます。これまでの経緯を見るとフジシールは3Qが少し弱いためQ4は同等の実績が出せれば余裕を持って予想を達成できると見ています。Q3の下方修正で利益の修正後予想がすごく弱気の数字なので、かなり苦戦していると読みました。

今の株価1,793円でPER16倍はまだまだ高いと感じています。すくなくとも5月の通期決算までは様子を見て決算内容と来期の予想を熟読してから判断したい。