日清食品はカップヌードルが有名な加工食品メーカーです。通期の決算直前ですがQ3の決算を読みます。
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第3四半期 決算短信
業績の推移
今期、在宅需要によってカップヌードルや加工食品が大きく業績を伸ばしています。売上は8%増加、利益は40%増加しています。売上は18年に5000億を超えてから一時減速して、今期18年と同程度の数字になると予想しています。利益に関しては近年では最高の数字になる可能性が高いです。
財務状況
素晴らしい決算のため資産は現金など流動資産が大きく増加しています。これだけ良い決算を出しても負債が増加しているのが気になります。資産6500億に対して負債2500億のため財務状況は大変良いかと思います。利益に関しては前期Q３の項目を少しずつ上回っているように読めます。
近年かなり業績が厳しいようで、1株あたりの純資産が年々減少しているため、継続成長を期待するのは厳しいかと思います。
| 年 | 1株あたり純資産 | 増加率 |
| 2018 | 2,300 | - |
| 2019 | 2,231 | 97% |
| 2020 | 2,177 | 97% |
事業
在宅需要で加工食品が素晴らしい伸びを達成しましたが、数字が出過ぎたせいで、来期の予想が相当厳しいものになるでしょう。普通のカップラーメンレギュラーサイズが、現在208円しますが、いまだにインスタントフードの最多選択に選ばれていて、大変魅力的なブランド力だと思います。
知名度があるが故に、若い世代を中心に高塩分による生活習慣病を懸念した健康志向の高まりによってカップヌードルなど加工食品を避ける人も多いです。
全世界的にワクチンなどコロナ禍が改善することで、自粛で貯めた預金を利用して景気が良くなる見通しが立っていますが、そこで選択されるのは外食、旅行、レジャーのような在宅需要とは逆事業のはずなので、それによる特需は今期ほど得られないでしょう。
統括
通期でも素晴らしい決算が出ると思いますが、来期以降は追い風市場は確実に弱くなり、自社の絶好調だった実績と比較しなければならないため厳しいものになるのではと思います。PER22倍、売上5000億、時価総額8000億、BPS3,547という数字になります。PERで見ると割高でも割安でもない状態で、売上に対する時価総額とBPSは高いと読んでいるため、今の自分では自信を持って投資できません。時代の流れなのか食品関連銘柄は全体的に下落基調のため、もう少し様子を見て、下落が続くようであれば投資を検討したいです。
以上、よろしくお願いいたします
